都心の高いビルの上から東京を一望してもわかるように、まず平野部は見波すかぎりビルや住宅で埋まっている。眼下は坪当たり数千万円、はるか地平線のほうでも坪当たり100万円を超えるとすると、そこに地方から出てきた若者が1戸建ての住宅を持つなどということは、不可能と断定できよう。大企業の管理職になっても、はたしてかなえられるかどうかといったぐらいに高根の花になってしまった。しかし、電車や高速道路で約1時間近くも郊外に出ると、意外にもそこにはかなりな農地が広がっていて、ビルの上からみたときとは、様相がちがってくる。その農地は、一部は現在やり玉に挙がっている市街化区域内の農地であるが、一部は市街化調整区域の農地である。今後東京をはじめとする大都市で生活を始める若者や、あるいはすでにマンション住まいをしている人々が、より余裕のある住生活をしていくには、ぜひともこれらの農地を合理的な方法で宅地化することが必要であろう。しかし、それは政府の力をもってしても今のところめどが立っていない。しかし、将来の首部圈の化宅問題を抜本的に解決していくには、いまや郊外に広がる市街化調整区域内の股地を有効に活用する以外に方法はない。が、それらは都心に通勤するには多少不便であるし、地元の自治体も単なる住宅増という方式には、各種インフラ整備の負担がかかるために受け入れそうもない。どうしたら双方で納得のいく解決策が得られるかを、次に考えていくことにする。
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