住居は母の胎内につづく物質的環境

2011.11.18

ある小学校の新入生で、真直ぐ走れない子が目立ったことがある。「体力測定でA子は二五メートルを真直ぐ走ることができず、一三秒もかかった。母親に、からだのどこかが悪いのかと聞くと、「家では外に出さないので外で走れない」とこたえた。」(東京都教育研究所)乳幼児の成長過程において、住居は母の胎内につづく物質的環境である。その与える影響は、大人とはくらべものにならない。大人たちは自分の仕事を中心に時間が過ぎる。

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しかし子どもたちの過ごす時間は環境とのかかわりがきわめて強い。幼少の時代に時間の流れがゆるやかに感じられるのは、生活が環境に依存する度合いが強いからではないだろうか。それは物理的影響にとどまらず、子どもたちの心理面にも深くかかわっている。アパート一間きりの場合、近所への気がねから子どもの行動に対して制限がふえて、しからなくてもよいときでもしかるようになる、と専門家はいう。「家の中で内職などの仕事をやっている家庭では、子どもはいつもベッドやサークルの中に入れられ放しにされる。子どもは、すべて大人の生活ベースにおしこめられて、子ども自身の生活はほとんど無視される。親の干渉は自然に多くなり、子どもはいつも大人の目を感じながら生活することになる」





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